おはようございます!そうすけです!
最近ビカクシダを胞子培養で楽しんでいる方をSNSなどでよく見かけます!好きな品種を胞子、いわば種から育てたり、増やしたりするのも楽しいですよね!
本記事は、ビカクシダで胞子が発芽・受精しないといわれる品種、【P. willinckii celso tatsuta 】セルソタツタの胞子培養にチャレンジする内容となっております。結果から言いますと前葉体の発芽には成功しました!本記事はそれらの記録・考察をしています。
- P,willinckiiが好き、celso tatsutaが好き!
- celso tatsutaを胞子培養をしてみたい・興味がある!
- ビカクシダの知識として検証記録を見てみたい
こんな方は見てみて下さると幸いです(^^
1. P. willinckii celso tatsuta について
まずセルソタツタという品種について説明します。アメリカのビカクシダ栽培家であるCarlos Tatsuta 氏 が創り出したウィリンキーの人工交配種です。特徴として以下が挙げられます。
- 胞子葉の葉先の分岐数が非常に細かい(多いもので40分岐くらい)
- 通常のウィリンキーより胞子葉が肉厚で白っぽい
- 発芽しない胞子を付ける
美しいこととブランド力があること、そして胞子が不稔性という特徴をもつので株を増やしにくいことが高値で取引されている理由の一つなのではないかと思います。
私も子株約20000円で購入しました。
不稔性
不稔性と呼ばれる胞子の特徴について解説します。下記は不稔性という言葉の意味についてです。
不実性ともいう。植物で,正常に発育する胚をもつ種子が生じないこと。厳密には生殖細胞形成から受精が完全に行われるまでに,なんらかの原因によって起る現象をいうが,広義にはほかの原因による発達不能や,葉緑素を欠く個体で発育できないようなものをも含めていう。
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
要は生殖機能が低いということで、発芽・受精しない、または発芽・受精しにくいということです。
目的
情報を実際に自分の目で確かめたかった、また形に残すことで皆様のビカクライフにも何か役に立つと思い、挑戦に至りました!
celso tatsutaが不稔性という情報に関しましては、SNSでビカクシダを育成されている方々からの声で仕入れた情報になります。SNSには栽培経験の長いビカクシダのエキスパートの方々がたくさんいて、そういった方からの声なのでもちろん信頼性は高いと思います!しかし実際に情報としてまとまっているものをあまり見かけることができませんでしたので、育成記録にしてみようと思います。
2.経過
環境、方法は過去記事にまとめております!
あるルートで胞子を入手しました。前提として、この胞子がセルソタツタの性質(不稔性)を持つ胞子とします。個人的な判断ですが、販売状況や相対的な意見から販売者の信頼度は高いと思います。
これがオリジナル株ではない保証はどこだ、普及しているのはメリクロン苗が多いから純粋なセルソではないという議論は、DNAでも見ないと調べようがなく、答えが出ないので除きます。
あくまでサラリーマンの趣味として個人的な検証ですので、参考程度にみて下さいね!
1.胞子培養開始(2021.9.23)
紙に包まれてやってきました。自分が思っていたよりたくさんの胞子が届きました。すでに胞子のうから胞子が出てきており確認できたので、胞子のみを狙ってまきました。
ジフィーの上に茶色いものが見えるのが胞子です。一面にまいた後はタッパーで密閉状態、腰水管理を行いました!
2.10日後(2021/10/2)
確認しましたが、全く胞子は出ておりません。
同じ日に胞子をまき、同じ条件で育てたヒリードラゴンには前葉体出ているのを確認しました。
3.20日後(2021/10/18)
ほんの少しですが緑の部分が確認されました!これは間違いなく前葉体です!
3.30日後(2021/10/28)
まいた量に対して発芽したものは少ないですが、成長して前葉体らしくなってきました!
4.300日後(2022/6)
出現した胞子体を大事に育てて、大きくなりました。
育成記録に興味がある方は覗いてみて下さい☺
3.まとめ・感想
- 胞子自体の発芽はできる
- 他の胞子に比べてまいた量に対する発芽率が低い
- 胞子多も時間がかかる可能性がある
胞子の発芽自体はできる
不稔性の意味として「発芽できない」といった機能も広義に含まれますが、胞子の発芽は確認できました。現在もすくすくと成長しており、他の胞子の前葉体と変わらず特におかしな点は見られておりません。
他の胞子に比べて、発芽率が低い
10種類くらいの胞子培養を現在行っていますが、まいた胞子の量に対して発芽率は低い傾向に見られます。実際に測ったわけではなく感覚的なものですが、培地一面に胞子まいたにもかかわらず、生え方がぽつぽつしていることからそのような高い傾向が見られます。これが不稔性によるもので、他種より発芽する力が弱いということに結びついてくると考察します!
胞子体も時間がかかるが出る可能性がある
最近インスタグラムで興味深い投稿を見つけました。でぐたろうさんという秋田でビカクシダを多く育てられている方がいるのですが(投稿楽しませてもらっています!)、その方がセルソタツタの前葉体からの胞子体に成功されているそうなのです!時間はすごくかかったそうです。
ビカクシダは前葉体が成長し、自家受精することで親株の元である胞子体が出ます。つまり、受精する力は弱いが受精する能力自体は備わっている、ということだと考えます。
今後も気長に胞子培養を行えば、受精した胞子体が見れる日も遠くないかもしれません(^^
投稿見ていただき、ありがとうございました(^^)今後なにか変化があれば更新します!
追記(2022.6.12)
下記にて、現在も成長記録を残しております!
興味がある方は覗いてみてください(^^♪
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